昨今、あおり運転による大きな被害や事故についての報道が多くされている。
あおり運転により、死亡事故などの重大な事故につながる恐れもあり、刑事責任を問われることもある。
あおり行為をされない、しないための注意点や対策について見ていこう。
いわゆる「あおり運転」とは、意識的に行う他の車に対する嫌がらせをするなどの悪質かつ危険な行為を指す。
法律による明確な規定はないが、具体例として、以下の行為があおり運転に該当する。
①車間距離を異常に詰める
②先行車を意識的に追い回す
③ハイビームやパッシングを繰り返す、威嚇する
③執拗にクラクションを鳴らす
⑤車体を接近させて幅寄せをする、並走する。
⑥相手車両の前に出て左右に進路を変更して、進路を妨害する
⑦追越車線を走行中、先行車に対して“どいてくれ”の意味の右ウィンカーを出し続ける
⑧不必要な急ブレーキをかける、
など多くの行為が該当する。
他車に身の危険や強い不安感を与えうる運転行為は、あおり運転といってもよいのかもしれない。
これらの行為は、それぞれが道路交通法違反に該当するが、他のクルマに接触したり追突するなど、第三者を巻き込んだ交通事故にもつながりかねない。場合によっては死亡事故などの重大事故に発展するおそれがあり、大変に危険だ。
絶対にやめよう。
2018年1月に全国の警察に対し、あおり運転の取り締まり強化・厳罰化が通達された。
これにより、あおり運転によって事故が起きていなくとも、その違反行為の重さによって、30~180日の免許停止が可能となった。
免許停止は通常であれば、違反点数が6点を超えた際に行われるが、この通達により悪質なあおり運転の場合には、過去の違反点数の累積に関係なく、一発で免停とすることが可能となった。
あおり運転は、危険運転を総称した言葉なので、「あおり運転」というものに対する罰則は設けられていないが、その危険行為1つ1つに対して処罰が科される。
あおり運転により科せられる主な罰則は以下の4つ。
あおり運転の中で最も適応される率が高いのが、この「車間距離保持義務違反」。
道路交通法第二十六条に定められる規定で、前方車両と運転中に急停車した時の追突を避けることができる適切な距離の保持ができていない、すなわち車間距離が近すぎる場合に適応される罰則。
一般道と高速道路での罰則規定は異なり、
一般道では5万円以下の罰金
高速道路では3か月以下の懲役または5万円以下の罰金
が科せられる。
運転中に必要とされる注意を怠り、その結果、相手を死傷させた場合に適応される刑罰。
必要のない急ブレーキや、悪質な幅寄せがきっかけで相手が怪我した場合などがこれにあたる。
7年以下の懲役、もしくは10万円以下の罰金が科される。
あくまでこの罪は死傷させた原因が注意義務を怠ったものとされるものなので、車を停車させ、「降りてこい!」と言ったり、直接怪我を加えたものは、さらに傷害罪などの罪に問われる可能性がある。
人または車の進行を妨害する目的で、走行中の自動車の前に入り交通の妨げとなる行為をしたり、危険な速度で運転した結果、相手を死傷させるに至った場合に適応される罰則となる。
交通違反に対する罰則規定の中で一番厳しい罰則で、相手を負傷させた場合には3年以下の懲役、相手を死亡させた場合には1年以上20年以下の懲役刑が科せられる。
罰金規定の定めはなく、刑務所での拘束を逃れることはできない刑罰だ。
暴行罪と聞くと、誰かを殴ったり蹴ったりする行為に対してとられる刑罰と思われがちだが、車を蛇行運転させたり、車間を執拗にあけたり詰めたりさせる嫌がらせ行為もこれにあたる場合がある。
実際に2018年4月に愛媛で起こった蛇行運転に対して、この刑罰の適応が認められている。
この刑罰では、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金が科される
これらの刑罰は警察に通報することで初めて行使される。
あおり運転を見かけたら、事故にあっていないからいいや、ではなく、必ず警察に通報するようにしよう。
自分では、「後ろの車にあおられたことはあるけど、あおり運転はしていない」と思っていないだろうか。
安全運転をしているつもりでも、他人からはあおり運転と捉えらえてしまうこともあるかもしれない。
JAFの「交通マナーに関するアンケート調査」(2016年)によると、ドライバーのほとんどは「思いやりを持ち、交通マナーを意識して運転している」と答えていた(図1)。
一方、後続車にあおられた経験が「よくある」「時々ある」と答えたドライバーは半数を超えていた。「あまりない」と答えたドライバーも合わせると、あおられた経験があるドライバーは9割を超えるのだ(図2)。
出典元:一般社団法人日本自動車連盟(JAF)2016年6月「交通マナーに関するアンケート調査」
みなさんは、周囲のドライバーが自身の運転を「どう感じているか」考えたことはあるだろうか?
車の外からは、ドライバーの表情をうかがうことはできない。車の動きで「優しいな」「荒いな」と、相手のドライバーの運転態度を推し量る。
自分は「大丈夫」と思っている車間距離でも、先行車のドライバーは「あおられている」と感じるかもしれない。
例えば、高速道路でスピードの出るクルマに乗っていれば、出したくなってしまうのがドライバー心理。その他にもプライペートで先を急ぐ事情があれば、どうしてもスピードアップにつながっていってしまい、周囲のドライバーの気分を害してしまっているかもしれない。
逆に、高速道路を走行中にあおられていると感じたら、自車が追い越し車線にいないかどうかを確認しよう。追い越し車線は、スピードを出して急ぎたいドライバーに譲る配慮も必要だ。
自身でも意識して気をつけよう。
「あおり運転」をしない、遭わないためには、自分自身が心にゆとりを持ち、相手を思いやる運転を心がけることが大切だ。
どんなことに注意すればよいのかを具体的にみてみよう。
ゆっくり発進すれば、前後の車も落ち着いて発進できる。徐々に減速する停止は、後続車に「追突しそうだ」という嫌な思いも与えない。
先行車に対しては安心を与えることができ、急な割り込みがあったときは安全に対処することができる。
充分な距離とゆっくりとした移動は、先行車が車線変更してくる自車を認識し、充分な安全行動をとることができる。
言うまでもなく、道路は自分だけのものではない。後続車が急いでいるように感じたら、路肩に寄って「お先にどうぞ」と道を譲ってしまおう。
追い越し車線を走行している場合は走行車線に移動しよう。
自分自身が安全運転を心がけていても、悪質で危険なドライバーと遭遇してしまう可能性も。そんなときの対処法をみていこう。
他車から無理な割り込みや急ブレーキをかけられたら、「ヒヤッ」とすると同時に「ムッ」と腹を立てて、車間距離を詰めて「やり返したい」気持ちにかられるかもしれない。
しかし、相手は「後方をよく確認していない」「何か危険が迫っていた」など、意図せずに急な車線変更やブレーキをかけているだけかもしれない。やり返すことなく、冷静な運転を心がけよう。
一般道路を走行しているときは、警察署や消防署、コンビニなどの人がいる場所へ避難しよう。
高速道路を走行しているときは、いったん走行車線に移り、近くのサービスエリアや料金所へ避難しよう。路肩に駐停車するのは危険なので、なるべく避けよう。
信号や路肩に停車したときや、避難した場所まで追いかけてきて、相手が車を降り暴言を発したり車を叩くなどの攻撃をしてきたりしても、応じないようにしよう。車のすべての窓とカギを閉めて、車から降りないようにしよう。
暴言を発したり、車を叩くなど攻撃を仕掛けてくる行為は犯罪だ。安全な場所で車を停止したら、迷わず110番に通報を。
居る場所がわからなくても、携帯電話のGPS機能が有効になっていれば、警察が場所を特定できる可能性もある。速やかに落ち着いて通報しよう。
脅しや挑発を受けても、不用意に車外へ出ては危険だ。警察官が到着するまで車内に待機し、身の安全を確保しよう。
ドライブレコーダーを装着している場合は、録画しよう。また、車を停止した後に携帯電話やスマートフォンで一部始終を録音や撮影すると、警察官への状況説明がしやすくなる。
ただし、注意点も。相手に向けて録音や撮影すると、さらに逆上させてしまう危険性があるので、カップフォルダーなどに立ててマイクやレンズを向けるなど、相手を刺激しないよう細心の注意を払おう。
安全運転をしていても小さなきっかけで、あおり運転に巻き込まれる可能性がある。
もし巻き込まれてしまった場合には、あおり返さない、ドアや窓を開けないということに注意して、落ち着いて運転し、警察に通報を。
また、あおり運転を抑止するためにも、自分の身を守るためにもドライブレコーダーをつけることをおすすめする。
逆に、自分自身もクルマ=「鉄の鎧」をまとうことで普段の自分よりも大きくなるような錯覚からか、つい気持ちが大きくなり周囲に迷惑をかけてしまう可能性も。
あおり運転は自分や相手、場合によっては第三者をも危険にさらす行為だ。
どんなにムッとする運転をされても危険行為を相手にすることは絶対にやめよう。
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