梅雨明けした途端、日々ぐんぐんと気温が上昇している。特に暑い夏は「オーバーヒート」に注意が必要だ。
暑い夏、旅先などで路肩にボンネットを開けて停まっているクルマを見かけたことはないだろうか?
今回の“夏の車トラブル”シリーズは「オーバーヒート」について。
「冷却液の温度が上昇してエンジンを正常に機能させる冷却機能が失われ、エンジン内部が熱くなった状態」になってしまうのがオーバーヒート。
原因としては冷却液不足やエンジンオイル不足があげられる。
夏はただでさえ気温が高く冷却水の温度が上がり気味で、さらにレジャーで渋滞するなどエンジンに負担をかけることも多くなる。液量をチェックするとともに走行中は水温計にも注意が必要だ。
それでは、詳しく見ていこう。
オーバーヒートは「車のエンジンが異常に熱い状態」だが、実際エンジンを見ただけでは温度が高すぎるのかどうかはわからない。実際は、クルマのメーターパネルのうち、水温計を見てオーバーヒートが起きているかどうか、またはオーバーヒート気味か判断する。
一般的に水温計はHとCマークで示されることが多く、水温はHに針が傾くほど水温が上昇していることを示す。温度で示されていた場合は、70~95℃あたりが適温。Hを振り切ってランプが点灯、または95℃を超えていたら、危険なオーバーヒート状態といえるので、ただちに処置しよう。
オーバーヒートが起こると、水温計以外のところでも異常が見られる。
水温計がH付近になる
いつもよりスピードが上がらない感覚がある
エンジンの回転が安定しない
アクセルを踏むと異音がする
エンジンルームから甘い匂いがする(冷却水漏れ)
何かいつもと違うと感じたら、まずは一度水温計を確認してみよう。
この段階で水温の異常に気づき、オーバーヒートを防げればクルマへの大ダメージを防ぐことができる。
水温計がHを超える
アイドリングできない、アクセルを踏まないと止まる
エンジンルームから水蒸気が発生する
いよいよ水温計がHを超え、ランプが点滅し始めたら中期症状の段階。初期段階と比べて、症状が顕著に。初期症状で気づかなかったら、この段階で何らかの対
処を取るべき。
焼け焦げた匂いがする
水温計がCになる(冷却水不足)
エンジンから異音がする
エンジンがかからない
ボンネットから発煙する
末期段階になると、オーバーヒートの原因となった部品の故障にとどまらず、エンジンの焼きつきにより、エンジンまで故障することがある。高額な修理代の原因になりかねないので、ここまで放置するのはよくない。できるだけオーバーヒートの初期段階、中期段階で気づき対処しよう。
まずは、何よりも大切なのが、クルマを速やかに停車させること。オーバーヒートを起こしたまま走行を続けると、クルマへのダメージが蓄積してしまい、突然の停車で交通事故などの原因になりかねない。場合によっては、無理に動かしたせいでエンジンが壊れてしまうことも。
水温計がHを振り切っていないときは、冷却システムが完全にダウンしていない可能性が。エンジンを作動させ、アイドリング状態にして水温が下がるか確認しよう。水温が下がらないときはエンジンを完全に切ろう。
アイドリング状態で水温が下がった場合はその後走行することも可能だが、Hに近い状態は一時的に改善しても異常な状態なので、できるだけすぐに整備工場などで確認してもらうようにしよう。
オーバーヒートはエンジンが過度に熱くなった状態なので、エンジンをできるだけ冷やすことが急務。とにかくボンネットを開けてエンジンルームの風通しをよくし、外風でエンジンを冷却させよう。
ただし、停車直後はエンジンが高温になっているので要注意!特に水蒸気や煙が出ている状態になると、かなり熱くなっていることが予想されるので、ヤケドしないよう気をつけよう。
可能であれば、エンジンルームにあるラジエーター(冷却装置)から液が吹き出していないか、冷却水は空になっていないか確認しよう。単に冷却水不足が原因であれば、冷却水を入れることで解決することも。
ただし停車直後の温度が高い状態で冷却水を入れようとしてキャップを開けると、熱い蒸気が吹き出したり、オーバーヒートの症状が悪化したりすることもあすので、難しい場合は手をつけないほうがいいだろう。
ロードサービスや、自動車保険のロードサービスに連絡しよう。安全を確保しつつ、症状がひどくならないうちに対処したいなら、専門業者に依頼するのが適切だ。
オーバーヒートの対処法には、エンジンをかけたまま冷却する方法などもあるが、方法を誤るとエンジンなどにダメージを与えてしまう。
自身での対処が難しいと感じたら、プロに任せよう。
冷却水の量はエンジンルーム内にあるリザーバータンクで確認できる。
リザーバータンクの側面には「MAX」「MIN」(もしくは「FULL」と「LOW」)という表示があるので、液面が「MAX」と「MIN」の間にある事を確認しよう。車体を少し揺らすとわかりやすくなる。
もし液面が「MIN」のラインよりも低かったら冷却水を補充しよう。尚、冷却水の確認は走行前に行うのが適切。走行後だとエンジンルーム内が熱くなっているので危険だ。
オーバーヒートで、ボンネットを開けると赤い熱湯がぴゅーっと飛び出てきたなんてことも。
冷却水の液面を確認するついでに色も確認しよう。冷却水の色は透明感の有る赤・緑・青の場合が多い。もし以下のように変色している場合は交換しよう。
・濁りが有る・・・劣化している可能性が高い
・茶色(赤茶色)に変色・・・サビが混ざっている
茶色(赤茶色)に変色している場合は、冷却水の水路に既にサビが発生している証拠。冷却水の交換だけでは改善されないので、ディーラー等に相談しよう。
冷却水の液面が「MIN」を下回っていたら、冷却水を「MAX」まで補充しよう。原液のLLCを水で薄めて補充するか、既に薄めてある補充用のLLCを補充する。
LLCとはロングライフクーラントの略で、防腐・防錆・不凍などの役割を果たす。特に不凍の効果はLLCの濃度によって変化する。
LLCの濃度をどれくらいにするのか?については、住んでいる地域の冬の最低気温を基準にしよう。LLCの濃度が高ければ冷却水は凍りにくくなり、逆に濃度が低ければ冷却水は凍りやすくなる。
LLCを使用せずに「水」だけでも良いのでは?と思う人もいるかもしれない。
結論としては水だけを使用するのは良くない。LLCを混ぜるようにするのが◎。ただし応急措置として水を使用するのはOK。
水だけではダメな理由は「腐る」「サビる」「凍る」から。LLCの効果が水にはないわけだから当然だ。
冷却水は基本的に全ての装置が正常であれば減ることはない。そのため、冷却水を補充してもすぐに減ってしまう場合は、どこかから漏れている可能性が高い。
停車している地面にLLCの色の付いた液体が付着している場合は、冷却水が漏れていると判断していいだろう。このためにLLCには目立つ着色が施されているのだ。
冷却水が漏れているのを発見したら、ディーラー等にクルマを持ち込んで点検してもらおう。
猛暑の中、クルマが動かなくなってしまっては大変だ。途方に暮れることのないよう、日ごろからしっかりとメンテナンスをして快適なカーライフを。
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