夏の車トラブル【その1】消費電力が増える季節!だからバッテリーの点検がマスト!

いよいよこどもたちの夏休みが到来!クルマに乗る機会も増えるのでは?
海・山・川など遠くへ出かけたり、クルマで帰省したり。
そのため、トラブルに巻き込まれてしまうケースが多いのも夏。
炎天下でのトラブルを避けるためにも、今からメンテナンスをしっかりと行っておこう。

夏におこる代表的なトラブルは?

①バッテリーのトラブル
②エアコンのトラブル
③冷却水のトラブル、オーバーヒート
④車室内温度によるトラブル

この4つが上位を占める。

“夏の車トラブル”【第1回目】は「バッテリーのトラブル」から確認していこう。

タイヤ等と違って見た目では寿命がわかりにくいことから、突然トラブルに見舞われることが多いので注意したい。

 

バッテリーのしくみと、「バッテリーあがり」

クルマを走らせる(エンジンを回転させる)とオルタネーターからヘッドライトやエアコン、オーディオなどに電気が送られると同時に、バッテリーにも送られて充電される。
つまり、バッテリーに充電するにはクルマを走らせる必要があるのだ。

一般に「バッテリーあがり」とは電気の使用量が充電する量を上回って、充電不足になる状態のこと。

クルマの電装品の中でもエアコンは消費電力がとても高い。軽自動車ならエアコンだけで発電容量の約3割~5割を占めるほどだ(最高風力の場合)。
また、クルマで使う電気はエアコンだけではなく、ブレーキランプ、リアデフォッガー(リアガラスの曇りを除去する為の電熱線)、ヘッドライト、ワイパーの順に消費電力が大きく、この他にもたくさんの電装品があり、電力を消費する。
暑い夏にはエアコンの使用頻度が増えるので、どうしても消費電力は増えてしまう。そしてバッテリーに蓄電されている電力を使い果たすとバッテリーあがりを起こしてしまうのだ。
また、バッテリーはエンジンが回転することで充電されるので、渋滞など回転数の低い状態でこのように電気をフルに使うことも、バッテリーへの負荷は大きくなり、トラブルもおきやすくなってしまう。

もちろんバッテリーに十分な電力が蓄電されていれば問題ない。しかし、バッテリーが古かったり弱っていると蓄電容量自体が少なくなっているので、バッテリーがあがりやすいのだ。

そのため、電気使用量が増加するこの時期に備えてバッテリーの点検をしておこう。

 

こんな状態に気づいたら要注意!

●エンジンがかかりにくい

エンジンがかかりにくい場合は、バッテリーが古い・端子の接続が悪い・放電ぎみなどが考えられるので、バッテリーの端子を磨いて様子を見よう。(バッテリーに触る時は、感電にじゅうぶんご注意を)
それでも状態が変わらなければバッテリー交換を考えよう。

 

●ライトの明るさが変わる

走行中と停クルマ中でライトの明るさが違う、または夜間ヘッドライトやエアコンを点けた状態でブレーキを踏んだ時に、メーターの照明がブレーキを踏んだ瞬間(つまりエンジンの回転が下がった時)に暗くなるようだったら、バッテリーが弱ってきている可能性大。

 

●オーディオの調子が悪い

CDやラジオなどの音が割れたりばらついたりする状態は、発電機の故障の可能性が。「CDが壊れたかな?」と思っていたらいきなりエンジンストップ!なんてことも。ちょっとの不具合も甘く見ずに点検しよう。

 

●パワーウィンドーの作動が遅い、開かない、閉まらない

パワーウィンドウを開けて気持ちよくドライブを楽しみ、いざ閉めようとしたらパワーウィンドウが動かない、そんな経験はないだろうか?バッテリーの電圧が弱いとパワーウインドウに必要な電力が足りず動きが遅くなり、止まってしまうこともあるので要注意!
夏に、エアコンが効かないというトラブルの上に、窓が空かなくなってしまっては最悪だ・・・。

 

こんな場合は、カー用品店などに行って、電圧を測定してもらい、必要に応じてバッテリーの交換を検討しよう。

 

バッテリーの点検、どこを見る?

●バッテリーの電圧はOK?

バッテリーの寿命を知る有効な方法は“電圧の測定”。ガソリンスタンドなどで給油のついでに測定してもらおう。

自分でバッテリーの電圧をチェックしたい方には、「シガー挿込 デジタル表示【電圧計】 ボルテージメーター」がおすすめ。
使い方は非常にシンプル。クルマのシガーソケットに挿し込むだけ。表示された数値で判断できる。

・12V以上なら、正常
・12V未満なら、寿命の可能性が高い
※いずれもエンジン始動前

 

●バッテリー液の量はOK?

ボンネットを開けて、横から目視できる場合は、液面が”Upper Level”と”Lower Level”の間にあることを確認。

 

●各セル間で電解液の減り方にばらつきがないか?

6つのセルの液面の高さにばらつきがある場合はバッテリーが古くなっている可能性が高いので、新しいバッテリーに交換しよう。
その他にも、「バッテリー液が濁っていないか」「バッテリーに白い粉が付着していないか」など丁寧に確認しよう。

 

バッテリーが上がってしまった時の応急処置

他のクルマのバッテリーと自分のクルマのバッテリーをケーブルでつなぎ、エンジンをスタートさせることができる。
だたし、これはあくまで応急処置なので、その後ガソリンスタンドなどでバッテリー交換が必要であるか点検しよう。

 

バッテリーを長持ちさせるための【ポイント3つ】

1.エンジンをかけたり止めたりを頻繁に繰り返さない

エンジンを動かすときに必要な電気はバッテリーから送られる。
つまり、頻繁にエンジンをかけることは、バッテリーの消耗を早めることにつながるのだ。

2.週に一度はドライブして、バッテリーに電気を補充する。

クルマを動かさなくてもバッテリーは消耗する。
週に一度はドライブしてバッテリーに電気を補充しよう。

3.電気の使用量を押さえる

渋滞などで、アイドリングがばらついたりヘッドライトが暗く感じたりしたら、
エアコンを切ったり、エンジンをスタートさせる時にはエアコンやラジオのスイッチを切っておくなど、
ちょっとした心遣いでバッテリーの寿命を延ばすことができる。

クルマに長く乗らない場合はこんな対応を

ちょっと乗って止めてという運転や、時々しか乗らない場合は、やはりバッテリーに負担をかける。
エンジンを止めている時でも、時計やマイコン類の機能を維持するために微量の電流が流れているし、バッテリー自体も自己放電しているので、バッテリーは少しずつ消耗するのだ。
ある日突然、キーを回してもうんともスンともいわないということも。
半年ほどクルマに乗らないなら[+端子]か[-端子]のどちらかはずしておくと放電しないので「久しぶりに乗ろうと思ったらエンジンがかからない」ということにはならない。(乗る時は端子のつなぎ忘れにご注意を。)

なお、こまめなメンテナンスをしても、バッテリーは消耗品。概ね2~3年での交換が目安となる。

 

自分の点検だけでは不安、そんな方はガソリンスタンドに寄った時にバッテリーのチェックを。
毎日乗っていれば大丈夫と思っている方も油断大敵!炎天下でのトラブルを防ぐためにもスタンドでマメに点検しておこう。

 

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