交通事故は4倍!雨の季節は要注意!

気象台はようやく、九州北部と四国、中国、近畿で梅雨入りを発表した。
令和初めての台風がやってくるとも。これから本格的に雨の季節となる。

雨の日は憂鬱なものだが、車に乗るならじゅんぶんに気をつけて運転したいものだ。

首都高速道路株式会社が気になる統計データを発表している。

[雨が降っている時間]は年間総時間のわずか約5%程度であるにも関わらず、雨天時に発生した交通事故件数は総交通事故件数の15.5%を占めているのだ。1時間当たりの交通事故件数を算出すると、晴天時は1.01件、雨天時では3.61件であり、その数は約4倍と非常に大きくなっている。

 

出典元:首都高速道路株式会社(首都圏ドラーバーズサイト)

 

雨天時には交通事故が非常に発生しやすい状況にあるといえる。
注意点と対策を見ていこう。

 

ここが危ない!こんな対策を!

<注意ポイント1>視界不良

フロントガラスやウインドウが雨粒で覆われて見えにくくなるだけでなく、昼間であっても比較的暗いので周囲が見づらい。
また、歩行者側も傘をさしていて視界が狭く周囲が見えにくいなど、飛び出しなどの危険性があるので、より慎重に運転したいもの。
特にフロントガラスの油汚れは雨滴と混ざると、対向車のライトなど外部からの光を乱反射させ、より見えにくくなる可能性も。

日頃からウィンドウの清掃、ワイパーの動作確認やゴム部分の取り換えはこまめに。
曇り防止の空調設備(デフロスター)が作動するかの確認も忘れずに。

 

<注意ポイント2>滑りやすい

事故原因で最も多いのが「スリップ」による事故。雨天時にスピードを出すと、スリップしやすくなり交通事故につながってしまう。
雨天時の施設接触事故は約6割が60km/h以上での走行中に起きているそう。スピードの出し過ぎには注意しよう。

 

1.降り始めの雨はスリップしやすい!

雨の降り始めは、路面にホコリや泥が浮くため、滑りやすくなる傾向にあるため、要注意。

 

2.「ハイドロプレーニング現象」でスリップしやすい!

タイヤと路面の間に水が入り込み、車が水の上を滑るようになりハンドルやブレーキが効きにくくなる現象。速度を抑えよう。
ブレーキを踏んで停止するまでの距離も長くなるので、車間距離をいつも以上に空けることも忘れずに。高速道路など、スピードを上げて走行している時には特に注意が必要だ。

 

3.カーブ意外でもスリップする!

急加速による直線でのスリップ、特に水たまり、濡れたマンホールは滑りやすいのでいつも以上にスピードに気をつけることが不可欠だ。

スピードを控える他にも、タイヤは定期点検を。
タイヤの空気圧をこまめにチェックし、適正な空気圧が充填されているか確認しよう。
また、タイヤの摩耗状態も定期的に点検を。溝が浅くなってきたら交換するよう心がけよう。「雨に強いタイプ」のタイヤもあるのでご検討を。

 

<注意ポイント3>急操作が効かない

雨の日は雪道と同じで、ブレーキ操作やハンドル操作など、すべての急操作は厳禁。特に水たまりに入った状態で急な操作をすると、ハンドルをとられる。
また、ブレーキをかける場合、その場所にも注意が必要。横断歩道やセンターラインのペイントの表面は雨が降るとつるつると滑り、片輪がペイント部分に乗るだけで左右のバランスが崩れ、スピンしてしまうことも。いつも以上に速度を落とし、余裕をもって運転しよう。

 

<意外と危険!>靴底についた雨のしずくで運転操作ミス!

車に乗り込む際、靴底がゴムや皮革製の滑りやすいものの場合、濡れたままだと、アクセルやブレーキペダルを踏んだとき、滑ってしまうことがある。特にペダルの端を踏んだ際、滑ってヒヤリとした経験がある方もいるのでは?思わぬ操作ミスで大きな事故になる可能性もあるので注意しよう。
運転席の周辺や靴を雑巾などで拭うこと、濡れた傘などは傘用ビニール袋などを使うことなど、車内の水気にも十分注意しよう。

 

<意外な対策!>偏光サングラスもおすすめ!

視界確保のために。路面の反射などの対策には、偏向サングラスが便利。
目に入ってくる光の波長方向を制限することで、眩しさを抑えることができるのだ。偏光レンズは、通常のサングラスのようにレンズの見た目の色は濃いのだが、実際にかけてみると、それほど視界が暗くならないレンズ。可視光線透過率は高いけれども、視界がクリアになるので雨の日も快適に。
このようなメガネを運転時に利用することで、雨天の路面の乱反射を抑え、視界をクリアに。
もちろん、晴れた日の紫外線対策や疲れ目対策にも。

 

夜間は【見落とし】に注意!

・歩行者や自転車に注意

雨の日の夜間は、視界が悪いため、歩行者や自転車などの認識が遅れる傾向に。
そのため、危険を認識・予測し、速度を控えて十分な車間距離をとることが大切だ。

 

・対向車のヘッドライトに注意

自分の車と対向車のヘッドライトが重なり、光が反射し合って間が見えなくなる「グレア現象」が、雨の日は路面の雨水にヘッドライトが反射することでも発生。停止線や横断歩道が見えづらくなり、車線の確認などに気を取られていると、歩行者の発見が遅れる恐れがある。

 

・自車の存在を知らせよう

雨の日は視界も悪く全体的に暗いので、周囲から自車を認識しやすくするため早めにヘッドライトを点灯させよう。
周囲に存在を知らせるための点灯なので「ロービーム」に。「ハイビーム」は対向車が近い場合、視界を妨げてしまうのと、目線の高い位置にある雨粒に光が乱反射するため見にくくなってしまう。
フォグランプや補助灯の点灯でもOK。くれぐれも周囲に眩しくないように、取付け角度や位置に注意しよう。

雨の日の夜間はスピードを抑え、細心の注意を払いながら運転しよう。

これから続く雨の季節。普段から備え、慎重に運転して安全を心がけよう。

 

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